「ダウ理論」で相場のパターンを身に付ける!
ダウ理論とは?
そもそも、ダウ理論とは何なのかというと今から100年以上も前、金融ジャーナリストであったチャールズ・ダウさんが提唱し、相場分析の基本となっている理論です。
金融業界にとってかなり偉大な人物でアメリカの「ダウ平均株価」という言葉は日々のニュースなんかでも一度は聞いたことがありますよね?お察しの通り、これを開発したのもダウさんなのです!
そんな偉大なダウさんが提唱したダウ理論は主に相場の『トレンド』について定義したもので、次の6つから構成されています。
1、相場の値動きは全ての材料を織り込む
2、相場のトレンドには3つの波がある
3、トレンドは3つの段階を形成する
4、トレンドは複数の指標によって確認されるべき
5、トレンドは出来高にでも確認されるべき
6、トレンドは明確な転換シグナルまで継続する
これらの理論は株式市場を元に考え出されたものでFXではあまり当てはまらない事もあるのでテストのように丸暗記する必要はありません!
ただ、相場に対する「考え方」を定義しているので当然FXにも取り入れて使える理論もあります。
この中でもプロトレーダーFX Boogieが実際のトレードで意識している次の3つの理論について、詳しく解説していきたいと思います!
1、相場の値動きは全ての材料を織り込む
2、相場のトレンドには3つの波がある
3、トレンドは明確な転換シグナルまで継続する
それでは1つ目!相場の値動きについての原理原則である理論から書いていきたいと思います。
相場の値動きは全ての材料を織り込む!
まず初めに「相場の値動き」というものは「通貨の価値」の変動であり基本的には投資家たちの買いたい・売りたいという需要と供給のバランスで動いています。
簡単なイメージとては身の回りのモノの価格と一緒ですね!買いたい人がいっぱい増えれば、価格は上がっていき売りたいモノが増えれば価格は下がっていきます。
各国の経済指標や政策金利は、その国の世界的な信用や、金利による需要に直結するので当然、為替の値動きにも影響しますし、中央銀行・政府の発言や自然災害、戦争などによっても価格の変動が起こるわけです。
これを踏まえた上で『相場の値動きは全ての材料を織り込む』というこの理論は何を言っているのかと言うと・・・。
相場の値動きの正体は、こうした各国の経済状況や金利自然災害や戦争など、価格が変動するあらゆる「材料」によって変動した『結果』である。という事です。
つまり、チャートには全ての値動きに影響する材料がすでに反映されているので、今後の値動きを予測するためにはチャートだけを見れば良いという考え方ですね。テクニカル分析の元となった理論です。
自分が実際にトレードする際に経済指標などのファンダメンタルズ分析をあまり気にしない理由もこの理論にあてはまります。
ファンダメンタルズを完全無視しているわけではないですが、大きな値動きがあった後に、ニュースなどを確認して「だからこんな値動きだったのね」と答え合わせに使うくらいで良いと考えております。
続いてはプロトレーダーFX Boogieが実際のトレードで意識している2つ目の理論について、詳しく書いていきたいと思います!
相場のトレンドには3つの波がある
ダウ理論は相場の「トレンド」を特に重要視していて、以下の期間でトレンドを分類をしています。
1、1年から数年続く「長期・メイントレンド」
2、数週間から数ヶ月程度の「中期・二次トレンド」
3、1時間から1ヶ月程度の「短期・小トレンド」
細かい期間を覚えていても実際のFXトレードではあまり役立たないと思いますが、この理論で重要なのはトレンドを1つの「波」の様に捉えているところです。
トレンドは期間ごとに独立しているわけではなく、長期トレンドの戻り(調整)の局面が中期のトレンドであり、中期の戻りが、短期にとってのトレンドになっている。という考え方ですね。
大きな流れのなかに中くらいの流れがあって中くらいの流れの中に、さらに細かい流れがある。と覚えておけば良いと思います。
実際のトレードで重要なのは、こうした相場の流れを俯瞰で見て全体を把握した上で仕掛けていくという事です。
例えば、5分足が下降トレンドだからという理由だけで売りポジションを持ってしまうとそれは中期的な上昇トレンドの「戻り」なだけかもしれないのです・・・。
日々のトレードで、いろいろな時間軸を見ている理由はこの理論に当てはまります。
それでは最後に、プロトレーダーFX Boogieが実際のトレードで意識している3つ目のダウ理論で締めくくりたいと思います。
トレンドは明確な転換シグナルまで継続する
基本的に相場のトレンドというものは、何かしら転換するような材料が出てくるまでそのトレンドを継続させようとする性質があります。
簡単に言うとトレンドも急には止まれない!ということです。例えばアベノミクスのように、円安方向に大きなトレンドが出た場合その勢いを覆すような、大きな円高要因がなければ簡単にはトレンドの勢いは止まりません!
自分がトレンド相場で『順張りトレード』している理由はここにあります。
「これだけ上がったんだから、そろそろ下がるだろう」と考えるよりは「これだけ上げてる要因があるんだから、まだ上昇は続くだろう」と考えた方が全然稼ぎやすいんです。
もちろん、行き過ぎたら短期的に反発したりもするので単に「トレンドだからすぐその方向に乗っかろう!」と何も考えないでポジションを建てしまうと、高値掴み・安値掴みになってしまう可能性も高いです。
ですので、トレンドの流れに乗っかって仕掛ける時は一旦戻りを待って『押し目買い・戻り売り』でポジションを建てていくのがセオリーになるわけですね。
また、決済の時にもこの理論を意識した決済行動をしております。
先ほどの「相場のトレンドには3つの波がある」という話にも繋がってくる事なのですが・・・。
例えば長期的な下降トレンドで仕掛けて利益が出ている場合、この長期のトレンドは基本的に「継続するもの」として考えているので、短・中期的な戻りは気にせず、保有し続けた方が利益は乗りやすくなります!
多少の戻りで多少上がったからといって焦って決済せず、ホールドしていければ大きく利益が上げられますよね。
いつも利益が大きく伸ばせない!とお悩みの方はこの多少の戻りを気にしすぎてしまっている場合がほとんどです。
大きなトレンドの流れに乗っかって仕掛けたポジションであれば目先の値動きに惑わされずに『基本的にトレンドは継続するのも!』ということを意識することで1回のトレードで大きく利益を伸ばせるようになるはずです。
ただし、トレンドが転換してしまうような逆行要因がある場合ポジションを保有し続けたら、含み益が吹き飛んで下手すればマイナスになってしまうことも当然あり得ます。
ですので、この理論もあまり過信はせず他のテクニカル分析と合わせて相場を分析していき転換してきそうな値動きが短期で現れたらサクッと決済して勝ち逃げするのも1つの戦略ですね!
今回はダウ理論について解説させていただきましたがいかがでしたでしょうか?
今一度「相場分析って本来こうゆうのもだよね…」という原点を振り返ってみるきっかけになれたら幸いです。